汚くなる
うつ病の症状で意欲が無かったり身体がだるかったりして動けないことによって非常に困ることがある。
身の回りの最低限のことができなくなり、身体が汚くなっていくことだ。
まず、動けないときにはお風呂に入れなくなる。
私はうつ病になる前はお風呂が大好きだった。
もちろん、毎日欠かさず入ることは当たり前にやっていた。
ところが、うつ病になってからお風呂にすんなり入ることができなくなった。
今は春で、私の一番苦手な時期だけど、最近は人に会うときは頑張って入るけど、引きこもっているときは何日も入らないなんてこともよくある。
顔を洗うのもサボるから、ニキビも増えてくる。
さらに、お風呂だけでなく歯磨きもしたくない。
私の歯は割と丈夫なので、歯磨き出来ないときが続いても虫歯にならないのだが、そういう問題ではない。
やっぱり汚い。
自分でも不快なんだけど、やっぱり出来ないときがある。
そして、家事も出来なくなる。
個人的に、お風呂や歯磨きといった、身体を清潔にすることよりも、家を清潔にすることの方が難易度が高い。
調子が悪いときにそんなの出来るわけないのである。
だから、こんなときは家の中はめちゃくちゃになる。
よく、
「家の汚さは心の乱れを表す」
とかいうけど、私に関しては間違ってないと思う。
おまけに、こんなエピソードがある。
調子が悪くなったとき、家の汚さを見かねた母が、家を掃除してくれたことがあった。
私は、調子が悪いときはちょっとした環境の変化も受け付けなくなる。
汚い家から綺麗な家になったことは、いい変化なはずだが...。
私はその変化によっても精神を不安定にしていた。
家が綺麗になったことで、落ち着かなくなりイライラし始めたのである。
そして、あまりにも掃除をしない私に母が、
「あんたもいい加減掃除しなさいよ」
と注意したのだが、
「頼んでないのに何で家を掃除したの?
勝手なことしないでよね!」
と泣いて逆ギレしてしまった。
これには母も困惑していたし、私も今思えば、
「あのとき本当にどうかしてたんだな」
と感じている。
そのときは本当にちょっとした変化にも耐えられなくて、汚い部屋の方が落ち着くから良いと本気で思っていた。
こんな感じで、うつの調子が良くないときには、私は全体的に汚くなってしまう傾向がある。