なおの場面緘黙症日記

外で喋りたくてもうまく喋れない私の日記。YouTube「場面緘黙症なおちゃんねる」→ https://m.youtube.com/channel/UCFu5NR7KQwj8G0q6uzjNUVA

私は健常者じゃない

私は現在、精神障害者保健福祉手帳を取得している。

私は、まだ社会不安障害うつ病により、体調に非常にムラがある。

緘黙の症状は昔に比べればかなり良くなってはいるものの、未だに人との会話のコミュニケーションが難しい場合があり、仕事で必要な会話がうまくできなかったり、そもそも面接が無理すぎる。

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そのため、一般企業で働くことは無理無理の無理だし、そもそもバイトもフルタイムで働くなんて絶対できない。

だけど、生きていく上で、治療を続けていく上でお金は必要だし、やっぱり働かないといけない。

そのためには就労支援を受けたり、障害者枠で就職することが適していると思っているが、そのために必要なものが障害者手帳だ。

私は、昨年の10月に障害者手帳を取得した。

何故20代半ばの今取ることになったかというと、これまでずっと私は精神障害者として生きるのではなく、場面緘黙症社会不安障害うつ病も無い健常者として働き生きていくのをずっと目指していたからだ。

私は、場面緘黙症のことを全く知らずに育ってきて、自分が家族以外の他者と口頭で会話することができないのは全て私の性格のせいであり、話そうとする努力が他の人よりできていないからだと思い込んでいた。

正直、「私は好きで黙っているわけじゃない」と強く思ってはいたものの、当時は今よりも精神障害発達障害などの目に見えづらい障害についての認知度がかなり低かった。

私にとって障害者とは、身体障害者知的障害者の人達のような見てわかる障害を持っている人達のことだったし、世間的にも場面緘黙症なんてほぼ知られていなかったから、いくら学年で自分だけ話せなくたって、いくら話せなくて変人扱いされたって、それは全部自分の性格のせいだと思わざるを得なかったし、実際にその頃は周りの大人達からも

「せっかく他の子が話しかけてくれたのに何も答えず無視するのは失礼だよ」

とか

「ずっと話さないでいたら将来生きていけないよ」

など言われてきた。

自分でどうにか頑張って、他の子達と同じように話せるようにならないといけないとずっと思ってきたのだった。

 

そんな思いでいて、自分で頑張ってきて、とりあえずはパッと見では緘黙症に見えない程度には話せるようになった。

でも、挨拶を自分からしたりまだまだ仕事上での必要事項を話すことに困難があり、場面緘黙症を打ち明けずに働いた所はやはりそれが原因で続けられなくなったし、結局一応話せるようになっても、話す努力を自分でしてきた結果、異常なストレスが蓄積されてうつ病になり、6年経過したがなかなかそれも良くならない。

 

私にとって話すことはやっぱり恐怖や苦痛を伴いすぎることで、それを健常者と同じレベルで行うことを求められるのは無理があり、このまま健常者として生きることで私の人生はまさに地獄になってしまうことになると思った。

私がいくら健常者としてあがいても、やっぱり私が場面緘黙症社会不安障害うつ病であることは変えられない事実だし、それを自分も周りもしっかり認めて、その上で無理なく、自分の出来ることをして生きる方が私と周囲お互いのためにいいのではないかと思った。

現に、私は今の職場では病気のことを他の職員も知ってくれているから、短時間とはいえ長く続けることができている。

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理解してくれる職員の皆さんには頭が上がらない思いだ。

 

でも、今は子どもと関わる仕事でがっつり人と話さなければならないため、今の仕事を増やすことはできないと思うし、人とそこまで話さなくてもいい仕事を沢山する方向で先を考えている。

そのために手帳を使い、体調と相談しながらも、もっと沢山働けるようになるのが今の私の目標だ。