A型事業所利用の流れ②
前回
の続き
認定調査
A型事業所の見学をした際、利用までに保健所に行って認定調査を受ける必要があると説明されました。
A型事業所で働くと言っても、事業所は就労だけでなく福祉の提供の場でもある為、福祉を受ける対象であるという証明である受給者証を取得する必要があります。
見学に行った足で保健所に行き、認定調査を受けたい旨を話したところスケジュールが埋まっている為約1か月後まで待つように言われました。
私と似たような状況の方が他にもたくさんいるんだなぁと感じました。
認定調査では、日々の過ごし方や病状、生活の中でどんなことに困っているかなど、調査員の方に話しました。
やっぱり市役所に行くのはとても緊張するし、認定調査は1時間ほど調査員の方と話すということで、認定調査の前日の夜はなかなか寝付けなかったけど、調査員の方は優し気な女性の方で、質問も別に怖いことを聞かれるわけではなかったので、そんなに心配する必要はありませんでした。
A型事業所から電話が来た
ここまで順調に準備を進めていましたが、A型事業所は病気や障害で働くことが難しい人に就労の場を提供する福祉サービスであるため、放課後等デイサービスでのアルバイトはやめなければならないという条件がありました。
子供達を支援するにあたって自分のできることに限界を感じてはいたものの、勉強を数年間にわたって教えてきた子もいて、その子たちが卒業するまで見届けたかった気持ちもあり、なかなかやめる決心がつかず、認定調査まで行ったにもかかわらずずるずる時が過ぎて数ヶ月が経過していました。
そうしていた時、見学に行ったA型事業所から電話が来て、事業所で働きませんかと言われました。
それまで決断を渋っていたけど、放課後等デイサービスでのアルバイトは私の病気の調子が悪いときには話すことが難しくなって休まざるを得ず、収入はとても少なくて困っていました。なので黙々とできる仕事ならちょっと調子が悪くても作業はできるためアルバイトよりも多くの時間働くことができるし、それまでパソコンはほとんどできず
、事業所でパソコンを学んで将来の選択肢を広げたいとも思っていたので、「では、事業所に通わせていただきます」と返事をし、結局放課後等デイサービスは辞めることになりました。
計画表を作ってもらう
A型事業所に通うためにはサービス等利用計画書も作る必要がありました。
この計画書は相談支援事業所にお願いして作ってもらうことになります。
相談支援事業所に依頼するためにはまた電話をする必要がありましたが、このときは「サービス等利用計画書をお願いしたいのですが」ということが大体決まっていたので何とか自分で電話をすることができました。
この計画書を作るためには実際に相談支援事業所に行って、認定調査の時と似たような感じの話をしました。
この相談支援事業所では事業所に通うにあたってのモニタリングも行っており、通っている間に困りごとはないか、何か変わったことはないかなどを話す機会が設けられているため、今でも定期的に話をしに行く機会があります。
事業所体験と放課後等デイサービスとの別れ
こうして事業所に行くことが決まり、放課後等デイサービスの代表の先生に辞めると伝えたのですが、この辞める話をするまでにまた数日かかりました。
仕事を辞める話をするのはなかなか切り出しにくくて難しいですよね。
世の中に退職代行があるのもうなずけるなぁと思いながら、何とか勇気を出してA型事業所に通いたいので仕事を辞めたいという意思を伝えました。
代表の先生は私の病気について知っていたので、すんなり話は進みました。受給者証ができるまでの期間は放課後等デイサービスで働いて、受給者証ができるときに退職という形になりました。
そして実際に事業所に入社する前に「思っていたのと違う」ということがないように体験に2日間行きました。
実際に事業所に行って2日間仕事をしてみるということでとても緊張していましたが、事業所のスタッフの方が丁寧に接してくれたので人への不安は減りました。
体験ではデータ入力を行いました。入力はコツコツと静かにできる仕事だったため、問題なくできました。ただ、ちょっと「終わりました」の報告をするときが緊張して大変でしたが、概ね問題なく2日間の体験は終わっていきました。
体験が終わった翌週にハローワークに行って紹介状を書いてもらい、A型事業所の面接も行いました。
見学や体験をしているし、この時点ではもうそこまで緊張や不安もなく話をすることができました。選考の為と言うよりは、仕事のスケジュールや体調、配慮が必要な事などの確認のような感じで面接は行われました。
そうしている間に受給者証ができ、放課後等デイサービスをいよいよ退職することになりました。
最後の日は子供達が書いてくれたメッセージカードをもらいましたが、みんなが私に一生懸命書いてくれたのが伝わって心が温かくなりました。4年半ほど働いたのでやっぱり名残惜しく、その場では泣かなかったけれどデイサービスを出てから一人道を泣きながら歩きました。
メッセージカードは一生の宝物になりました。
事業所で働いて半年以上たった現在
現在は事業所への通所を初めて半年以上が経過しています。
この半年間でタッチタイピングができるようになったり、オフィスソフトの使い方をおおむね理解できるようになったり、illustratorの使い方を学んだり、ライティングの仕事をやってみたり幅広くパソコンのスキルをつけている段階です。
パソコンは本当に様々なことができるので、身に着けておくと今後に役立つことがたくさんあるなぁと思っています。
まだまだフルタイムで働くことには不安があるし、もっとパソコンスキルを身に着けたいと思っているのでしばらくはこの事業所で働くことになるかと思います。
A型事業所は私にとってはとても快適な環境なので、今後も快適だと思える環境を少しずつ増やしていき、うつや不安障害も少しずつ良くしながらの生活をしていきたいと思っています。