部活 中学編
今週のお題「部活」
中学生になると、学校では部活動が始まる。
私の学校では、8~9割の生徒が何かしらの部活動に入っていた。
だから、中学校に入学したばかりの頃は、「みんなが入っているから」という理由で、私も部活動に入るつもりだった。
だけど、スポーツは嫌いだったし、文化部も入りたいのが無かった。
そのとき私と仲良くしてくれていた子達2人が、バレーボール部に入りたいといっていたから、私も一緒に仮入部をすることになった。
なかなかに軽い気持ちで友達に着いて行ったのだが、すごく地獄だった。
まず、走り込みと筋トレ。
運動部なら多分どの部でもやると思うが、私は走るのが嫌いで、他の子達と比べるとダントツで遅く、ビリの極みだった。
ビリの極みで走るのは身体もきついが精神的にもかなりつらい。
そして、筋トレは単純に嫌いだった。
あと、バレーボールもやってみるとあまりにも下手で、まずサーブは入らないし、パスもボールが怖くて取れないし、自分の打つボールはあさっての方向へ飛んでいく。
才能ゼロだった。
そして、私の友達2人以外のバレー部の人間が怖いのばっかりだった。
まず、顧問の先生も怖いし、女子生徒達も気の強い子ばっかりで、小学生時代に私を「ムクチビ(無口でチビの略)」呼ばわりしていじめてきた子もいたから、完全に萎縮してしまっていた。
そして、場面緘黙症ならではのつらさがあった。
まずひとつは、声が出せなくて、先輩に挨拶ができなかったことだ。
部活に入っていたら、部活中はもちろん、学校内で先輩とすれ違うときも後輩から挨拶をしないといけなかった。
私は友達に挨拶してもらっても答えられなかったから、先輩に自分から挨拶なんて無理だったのである。
そして、私の場合は自分が動いている所を他人に見られることが極めて苦手で、休み時間に席を離れることも大変なときがあった。
部活動では、顧問や部員達を前に動かなければならないから、これが苦痛だったのだ。
友達がいるなら部活に入れるかもしれないと思っていたが、甘かった。
結局、仮入部期間が終わり、入部届けを提出する時期になったが、私はバレー部には入らないことにしたし、他の部活に入るのも無理だと思ったから帰宅部になった。
今思えば、学校に行くことだけでもいっぱいいっぱいだったのに、部活なんかしていたら私は潰れていただろうから、帰宅部で良かったと思っている。