風邪
風邪は、非常にメジャーな病気だ。
鼻が詰まったり、喉が痛くなったり、咳がでたり、熱が出たりして身体的には結構辛いものだ。
今は単純に辛いし、早く治したいのだが、緘黙が酷かった頃、風邪をひくと
テンションが上がっていた。
正確に言うと、風邪で熱が出たときやインフルエンザにかかったときに身体はめちゃくちゃきついけどテンションはめちゃくちゃ上がっていた。
私は別に、身体的苦痛を喜んでいたというわけではない。
では、何故テンションが上がっていたのかというと、正当な理由で堂々と学校を休むことができるからである。
私は、学校に行くのは嫌いだった。
学校に行くと話ができなくなるし、しかも、話ができないのは学校の中で私だけだったので、自分にだけできないことがあるという状況にいることが苦痛でならなかった。
それに、いじめや悪口なんて日常茶飯事だった。
こんな状況で、学校が好きという方がびっくりだと思う。
だけど、私は負けず嫌いな性格であったため、いじめや悪口を理由に休むことは、いじめや悪口をしてくる奴らに負けた感じになると思っていた。
「なおなんか、学校来なきゃいいのに」
って言われたこともあったから、その言葉にどうしても負けたくなくて、それを理由に休むことは絶対にしたくなかったのだ。
しかし、学校に行きたくない気持ちがあったことも事実。
そんな状況で、風邪やインフルエンザは、いじめや悪口以外の正当な理由で休めるから、テンション爆上がりだった。
身体的にはしんどいのだが、そんなしんどさは、学校に行くしんどさに比べたら屁でもなかった。
休んでいるときは、思う存分寝ることができるし、寝れなければ動画を観たり、ネットを観たり、比較的元気があればテレビゲームをしたりして、好きなように過ごしていた。
体調不良は悪いのに、精神的には学校に行ってるときの何倍も元気だった。