落ち着いてる春
お題「#おうち時間」
コロナウイルスの感染拡大防止のために、外出を自粛して家で過ごす人達がたくさんいますね。
せっかくのゴールデンウィークも外出自粛でどこにも行けなくてイライラしている人達もたくさんいるかと思います。
そんな、いつもの春とは全く違った今年の春、私は未だかつて無い程精神的に安定している。
こんなイレギュラーな状態で何故いつもより心が安定してるのか、今回は書いてみたいと思う。
そもそも、私は四季の中では春が1番嫌いである。
気候的には夏や冬より断然過ごしやすいし、桜を始め花が咲き始めて景色も美しい。
でも、それを踏まえた上で私は春が1番嫌いだ。
それはやっぱり、春は出会いと別れの季節であり、慣れ親しんだ場所や人から離れないといけない時期だ。
おまけに、新しい環境に慣れたり、新しく出会う人達と付き合っていかないといけなくなったりする。
いくら気候が過ごしやすくても、これらのストレスは半端なく、私のような、新しい環境に慣れるのに非常に時間がかかったり、人とコミュニケーションをとることが困難な人間にとってこの時期は地獄そのものである。
小さい頃から私はこの季節に非常に悩まされており、クラス替えや進学の度にずっと精神的に不安定になっていた。
皆が友達を作り始めても自分はその波に乗れなくていつも孤立し、新しいクラスが悪ければ嫌がらせや陰口に晒されていた。
おまけに、奇跡的にそれまで仲良くしてくれていた子もクラス替えを機に、会話のできない私よりも、ちゃんと会話ができる子と仲良くした方が楽しいことに気づいて離れていったこともあった。
そのときは私は場面緘黙症って病気なんだと知らなくて、今自分がつらいのも、全部自分のせいだと思い込んでいたから、誰にもつらいと言えずに耐えるしか無かった。
せ、切ねぇ...。
これが私のトラウマになっているのだろう。
大人になってからは、自分が大きく環境の変化を体験することは無くなったものの、放課後等デイサービスの仕事をしていて学年が変わりゆく子どもたちを見ていたり、春の匂いや桜の花を見ただけで環境の変化の地獄に耐えていたときの気持ちが蘇るからか精神的に病むようになる。
今は、皆が環境の変化に適応しつつあるのを見て、いつまでたっても適応できない自分が置いてかれてるような気持ちになるのも病む要因だ。
こんな感じで春はすごく嫌いなのだが、今年落ち着いているのは、引きこもりをすることが今はすごくいいことだとされているからだと思う。
仕事もわざわざ会社に行かずに家でするようになった人も沢山いるのではないだろうか。
この仕事の流れなんかは内向的な私にとっては非常に良い流れだと思う。
私は例年、春は調子が悪いので、家で寝たり泣いたりしながら家にこもっていることが多いが、今は皆私とは違う事情や気持ちで引きこもりしているとは思うが、とりあえず普段家を出て活発に活動している人達でも引きこもり状態でいることを思うだけで、例年感じている置いてきぼり感が無くなり、これが私の調子をすごく良くしているのだ。
もう、今は安心してだるいときは寝て、春の心地良さを感じるくらい心に余裕がある。
とはいえ、世の皆がイライラしている感じは良くないし、職種によって仕事は外に出てしなくちゃいけないのに外に出て遊ぶことは駄目な今の状況は確かに、良くはないし、経済的にも打撃が大きそうでこの先どうなっていくのか不安にはなる。
やっぱり早く収束して元通りになりつつ、このコロナウイルスによって内向的な人が行きやすくなる方法が増えるきっかけになればいいなぁと思っている。